ホームケアの基本のキ
髪の半乾き=洗濯物の生乾き!?
── 前回のPart 1で、生活習慣や運動不足がニオイの原因になると教えてもらいましたが、そのなかで同じ汗でもスポーツをしたあとの汗と、ストレスを感じた時の汗が違うという話が興味深かったです。
大平:緊張したりストレスを感じたりした時って、汗が少しドロッとしているんですよね。スポーツしたあとの汗と違って細菌のエサが豊富になっている状態なので、それが原因でニオイに繋がることがあります。また汗のニオイ以外にキューティクルが剥がれたダメージ毛の人は、タバコの煙や焼き肉を食べに行った時の煙のニオイが髪につきやすいというケースが見受けられます。ちなみに西田さんは、お客さまが喫煙されているかどうかわかりますか?
西田:普段のサロンワークではそこまでわからないですけど……。でも言われてみれば、なんとなくそう感じることもある気がします。今あった細菌の話で言うと、私はドライヤーの仕方が重要だと考えています。お風呂上がりにドライヤーで汗をかくのがイヤだからといって半乾きのままベッドに入ると、洗濯物の生乾き状態と同じ状態だとも言えるので、雑菌が髪や頭皮で繁殖しやすくなってニオイの原因に繋がりやすくなると言われています。
何はともあれ髪の根元からしっかりとドライ
西田:ママさんの場合、お風呂から上がって子どもを寝かしつけている間に勝手に乾いているという話をされる方も多いんですけど、実は耳上や後頭部の根元の方は乾いていないケースも多くて。なのでベッドに入る直前でもいいので、髪の根元はもう一回ドライヤーし直した方が頭皮にもいいですし、翌朝に寝グセがつきにくくなります。
大平:夏場は特に根元から先に乾かすことを意識してもらうこと。乾かしている間にダメージを受けやすい毛先は自然と乾いてくるので、とにかく根元からしっかりと乾かすことが大事ですよね。
西田:ニオイ以外にも、髪が濡れているとキューティクルが開いている状態と一緒なので、せっかくトリートメントしたのにその栄養分が抜けやすくなったり、カラーが褪色しやすくなったりします。きれいな髪や頭皮をキープしようと思ったら、ちゃんと乾かすことが大前提です。
パーマスタイルも夜は完全に乾かす!
── 私、パーマをかけているんですけど、美容師さんからカールが垂れてしまうから完全に乾かさなくてもいいと言われることがあって。パーマをかけている場合でも、しっかり乾かすべきなんですね。
西田:就寝前はそうですね。確かに髪が濡れている状態のほうがくっきりとカールが出るので、もしかすると担当の美容師さんは朝にシャワーで髪を濡らしたあとのことを言ってらっしゃるのかもしれないですね。朝はハーフドライでも大丈夫です。
── そういうことですね! 私が勘違いしていただけかもしれませんが、真相を知ることができて良かったです。
シャンプーにまつわる気になるアレコレ
シャンプーの回数は頭皮や髪の状態次第
── あと前回、油分の多いスタイリング剤の洗い残しや余分な皮脂が残っている可能性があるという話から、予洗いについて伺いました。この予洗いとは別に、シャンプーを2回することについてはいかがでしょうか?
西田:いわゆるアミノ酸シャンプーと呼ばれるような頭皮や髪への刺激が少ないシャンプーは、洗浄力が優しい分、2回に分けて洗うほうがトリートメントの浸透が良くなって、手で触った時の質感もサラッとします。ただし、1回か2回かはその人の髪の状態や肌質にもよるのかなと。日頃から油分の多いスタイリング剤を使っている方やオイリー肌の方は2回でもいいですし、逆に敏感肌の方は1回でいいと思います。その方の頭皮や髪の状態に合わせて、洗う回数を変えるのが良いのではないでしょうか。いずれにしても予洗いが大事。多毛や硬毛の人、あとロングの人は地肌までシャワーのお湯が届きにくいので、頭皮までしっかりと濡らすのがポイントです。
シャンプーをしないで寝ることのリスク
── なるほど。それでは今の話と少し似ているかもしれませんが、朝シャンについてはいかがですか?
大平:そうですね。朝シャンも夜にシャンプーをしている場合は皮脂を取りすぎないように、という観点があるので一概には推奨できないところですね。わざわざシャンプーで洗わなくても、シャワーでさっと流すだけでもいいのかなと。夏場に皮脂が気になるようであれば、シャンプーをしてもらっても問題はないと思います。男性、女性を問わず年齢と皮脂の問題は密接に関係していて、特に更年期に入るとホルモンバランスが乱れがちになって皮脂の出方も変わってきます。だからこそ髪のプロである美容師さんに、ご自身に合ったケア方法とケアアイテムを相談してみるのが一番良いと思います。
── ちなみに、朝にだけシャンプーをする人もいると思うのですが、それはもう論外ですか?
西田:夜にシャンプーをしないと、活動していた時に分泌された皮脂が、毛穴に詰まっているのを放置したまま寝ることになります。それこそ頭皮トラブルや抜け毛の原因になることもあるので、必ず夜寝る前にシャンプーすることをおすすめします。シャンプーをしないで寝るのは、将来の髪のためにも良くないですね。
スパの魅力と一人ひとりに合ったケア方法
頭皮だけじゃない! ヘッドスパの可能性
── もう一つ、Part 1で印象的だったのが、ヘッドスパに関する話です。プロの手を借りながらすこやかな頭皮の状態に整えることが、すごく大事なんだなと実感しました。
大平:そうですよね。ヘッドスパでは頭皮にアプローチするのはもちろん、メニューによっては首や肩までしっかりほぐすものもあります。「リフレッシュできる!」とお声をいただくこともありますね。暑い夏にさっぱりしたい方、すっきりリフレッシュしたい方など、スパは気分転換の方法の一つとしても良いと思いますよ。
スパのためにサロンに足を運ぶのもあり!?
── そういった話を聞くと、今すぐにでもスパを受けたくなります(笑)。
西田:スパをお目当てで毎月ご来店されるお客さまもいらっしゃるくらい、〈ピトレティカ〉の「頭皮の整体」は好評ですね。カットやカラーをしないのに、スパだけのために行っていいのかなって思われている方も多いと思うんですけど、むしろ大歓迎です!
大平:マッサージ屋さんに行くのもいいですけど、ヘアサロンのスパを受けていただくと髪に艶が出たり、毎日のスタイリングのしやすさにも繋がったりすると思います。頭皮の血行も良くなるので、私たちとしてもおすすめですね。
ライフスタイルに合わせたアイテム選び
── Part 1に続いてあらためて話をお聞きしましたが、シャンプーの選び方にしても洗い方にしても人それぞれで、ホームケアの基本としてドライヤーで毎晩しっかりと乾かすこと、そして時にはプロの手を借りてヘッドスパで頭皮環境を整えることの大切さを理解できました。ライフスタイルもどんどん多様化していますし、やっぱり自分に合ったアイテムやケア方法を知ることが大事なんですね。
大平:例えば、家族みんなで同じシャンプーを使っている場合でも、パパとママだけ頭皮のニオイケアができる美容液を使ってみるとか、夏ならではの頭皮のケア効果を期待できるシャンプーに変えてみるなど、よりライフスタイルに合わせて製品を選んでいただくのもおすすめですね。そういったアイテムがあるということや、どう使い分ければいいのかわからないという方もまだまだ多いと思うので、この先も皆さまのお役に立つ情報を発信し続けていきたいなと考えています。
西田:私もこれからもケア方法について勉強し、サロンワークを通じてお客様にお伝えできればと思います。
── サロンに通われているお客さんも、もっと知りたいと思っているはずですものね。さて、2回に分けて汗や頭皮のニオイケア対談をお届けしましたが、いかがでしたでしょうか。お二人のアドバイスを参考にしながら、髪も頭皮も身体も心もすっきりさせて蒸し暑い夏を乗り越えたいですね!
TEXT_Yoshio Horikawa(TRYOUT)
ILLUSTRATION_Toshiya Kawashima(TRYOUT)