春の“ゆらぎ肌”の原因とは?
蓄積した乾燥ダメージ
──春になると肌の不調に悩まされることが多いです。なぜなんでしょうか?
「まずは、冬の間に乾燥ダメージが蓄積した結果、肌のバリア機能や保湿機能が低下しやすくなっているということが挙げられます」
──バリア機能が低下するとどうなるのですか?
「水分や油分が蒸散しやすくなって乾燥肌になりますし、大気中に漂う汚染物質や紫外線など悪いものが肌の奥まで入り込みやすい状態になり、肌トラブルが起こりやすくなります」
急激な温度変化
──冬のダメージを引きずっているとはいえ、春の暖かさは肌にやさしいような気がします。
「そうとも言えないんですよ。気温が上がると新陳代謝が活発化し、汗や皮脂の分泌が増えます。この急な移り変わりに上手く身体が機能しないと、肌が荒れたり吹き出物ができたりすることがあります」
──特に春は寒暖差が話題になることが多いですね。
「いわゆる“ゆらぎ肌”というのは、温度・湿度の変化に上手く適応できず、肌のバリア機能が低下して、一時的に不安定になっている肌のことをいいます。つまり、急な寒暖差は肌の大敵なのです」
花粉、黄砂、PM2.5など
──春といえば、花粉も肌トラブルに影響するのでしょうか?
「花粉症を発症すると身体全体が敏感な状態になるので、肌も影響を受けやすくなります。花粉症は目や鼻のトラブルと思いがちですが、花粉が肌に付着することで、かゆみや赤みなどの皮膚症状も引き起こします」
──最近は黄砂やPM2.5なども注目されていますよね?
「黄砂やPM2.5なども、肌トラブルに影響します。PM2.5は付着しても黄砂のように目に見えるわけではなく、花粉のようにくしゃみや鼻水といった症状が出るわけでもありませんが、だからこそ怖いもの。また、黄砂や花粉と違って季節性がないので、常に意識しておくべきだと思います」
──春は肌によくないものがいろいろ飛んでいると……。
「花粉も黄砂も春がピーク時期です。そこにPM2.5などの大気汚染物質がミックスされることで、さまざまな肌トラブルが起こりやすい季節だといえますね」
生活の変化
──ほかにも春ならではの要因はあるのでしょうか?
「春は節目の時期で、新生活が始まる方も多いですよね。環境の変化によってストレスを感じることが増えると、肌の不調につながるとも考えられます」
──確かに、疲労やストレスが溜まると肌も荒れる、という実感があります。
「そうですよね。心の状態と肌の状態は関連する部分が多いと言われていますから」
春に行うべきケアのポイント
自分自身のバリア機能に注目
──春のスキンケアで意識すべきポイントは何でしょうか?
「まずは、本来人間に備わっている自分自身の“バリア機能”に注目すること。バリア機能とは、体内の水分の蒸発を防いだり、異物の侵入や外部の刺激から体を守ったりする大切な機能で、皮脂膜、細胞間脂質、NMF(天然保湿因子)の3つの保湿因子がつかさどっています。実はこの機能、さまざまな要因で崩れやすくて。そこで本来の機能をサポートするのに役立つのが基礎化粧品なんです」
──バリア機能をサポートするには、保湿が大切だということでしょうか?
「はい、一つの方法として水分と油分の層を形成するように、化粧水で肌にたっぷりと水分を潤します。水分はすぐに蒸発してしまうので、乳液で中蓋をする。さらにその上からクリームを塗って外蓋をすることで、よりバリア機能をサポートできます」
さらにバリアの膜を重ねる
──なるほど。保湿のほかにも、取り入れるべきケアはありますか?
「肌の上に被膜形成をすることで、そもそも大気汚染物質などを含む汚れの付着を抑える、付着しても洗い流しやすくするという方法があります。自分自身の肌バリアの上にもう一枚、大気汚染物質などを跳ね返すような膜を作るイメージですね」
──どのようなアイテムを選べばよいのでしょう?
「最近は“アンチポリューション”といって、大気汚染物質などが付着しにくい成分を配合している化粧品が多くあります。そういったアイテムを取り入れることでバリアを張り、大気汚染物質を物理的に遮断する効果が期待できます」
与えすぎはNG!? 頭皮のお手入れ
──同じく皮膚である頭皮のケアは、どのようにすべきでしょうか?
「基本的には頭皮も肌と同様に、バリア機能をサポートするケアをしましょう。ただし、頭皮は髪の毛で守られている分、肌に比べて影響を受けにくいため、過度なお手入れには気をつけましょう。また、肌よりも皮脂腺が多いので、分泌された皮脂が変質して、かゆみやにおいなどの頭皮トラブルにつながりやすいです」
──ということは、水分を中心とした保湿を適度に行う?
「そうですね。頭皮エッセンスのような比較的あっさりとしたものでケアするのがおすすめです」
生活習慣の見直しも
──ほかにもやるべきケア、意識すべきことはありますか?
「自分自身のバリア機能を高めるためにも、バランスのよい食事、十分な睡眠、適度な運動など、生活習慣を整えることですね。できるだけストレスを感じないようにすることも大切です。また、例えば外出から帰宅したら、なるべく早めにお風呂やシャワーを。肌や頭皮に付着した大気汚染物質は時間が経つほど悪い影響を及ぼすため、早めに取り除くことを意識するとよいと思います」
春のスキンケア&頭皮ケアをサポートするアイテム
肌に付着した汚染物質などを取り除く角質ケアアイテム
──続いて、お肌のお手入れにおすすめのアイテムを教えてください。
「はい。肌の表面を滑らかにし、余分な皮脂やその他の不純物だけでなく、粒子状物質(PM)も吸着・洗浄する備長炭パウダー(炭)を配合した角質ケアアイテム『ダーマロジカ デイリースーパーフォリエント』がおすすめですね。超微粒子のパウダー状のアイテムなので、肌に付着した黄砂・花粉・PM2.5などの汚染物質などを取り除くことでハリのあるすこやかな肌へと導いてくれます」
──使い方は?
「洗顔後、小さじ半分程度の量を手のひらに取り、水やぬるま湯を加えてペースト状にします。目元を避けて顔全体に塗布し、1分ほどらせん状に優しくマッサージした後、ぬるま湯で洗い流してください。肌の敏感度に合わせて毎日、または週に2、3回程度の使用がおすすめです」
<ダーマロジカ肌汚染指数>
skin pollution index ボタンからあなたの調べたい都市を検索してみてくださいね!
あなたの活動している地域で肌のダメージを加速させる大気汚染レベルをチェック! 大気汚染対策のスキンケアに気を配る目安にしては?
バリア機能をサポート、汚染物質などの付着を防ぐシャンプー
──春におすすめの頭皮ケアアイテムはありますか?
「はい。まずは今春の数量限定アイテム『エステシモ イッシュ シャンプー』です。こちらは先ほどお話した“アンチポリューション”に対応した商品。乳酸菌*¹とマヌカハニー*²がうるおいを与え、髪と頭皮のバリア機能をサポート。さらにモリンガオイル*³が、花粉や黄砂、PM2.5などを含む大気汚染物質の付着を防ぎます」
──使い方は普通のシャンプーと同様ですか?
「はい。通常通りに、毎日使っていただくことをおすすめします。シャンプー後は、普段お使いのトリートメントなどを使用してください。冷感もプラスされているので、使用後は爽やかな清涼感で気持ちもリフレッシュされると思いますよ」
*1 エンテロコッカスフェカリス(保湿) *2ハチミツ(保湿) *3ワサビノキ種子エキス(保護)
バリア機能をサポートする頭皮用美容液
──2つめのアイテムは?
「頭皮用美容液『ルベル ワン エッセンス』です。天然フラボノイド系成分αGルチン*4と7種のうるおい成分*5~*11が角質のすみずみまで浸透し、頭皮のバリア機能をサポートします」
──どのように使うのですか?
「シャンプー後のタオルドライをした清潔な頭皮に、6プッシュ程度を指の腹で頭皮をつかむように弾ませながら、なじませます。この時にマッサージを組み合わせると成分が行き渡りやすく、血行も促進されて、より効果が期待できますよ。しっかりとなじませたら、いつも通りドライヤーで髪を乾かしてください」
──おすすめの使用頻度は?
「乾燥が気になる時には毎日使っていただきたいですね」
*4 グルコシルルチン(潤い) *5ケイ酸Na *6加水分解ローヤルゼリータンパク *7加水分解ケラチン *8ヒアルロン酸Na *9サクシノイルアテロコラーゲン *10加水分解エラスチン *11白金
──さまざまな要因から引き起こされる、春の肌トラブル。今回ご紹介した対策やケアを毎日の生活に取り入れて、ダメージに負けない美肌をキープしたいですね!