寒色に飽きた反動で暖色がトレンドに。ファッションとの相性も申し分なし!?
── 今季のお話を聞く前に、まずは2020年代のヘアカラーの傾向から教えてください。
「2010年代まではアッシュやグレージュといった寒色中心のいわゆる外国人風カラーが流行していましたが、19年の後半あたりからベージュやブラウン、または韓国風のブロンドなど、色みが寒色一辺倒ではなくなってきました。そこからコロナ禍に入っていろいろな制限があったことも、一つの流れとして捉えています」
── 働き方が多様になってきたことによる変化でしょうか?
「そうですね。“リモートヘア”ではないですけど、パソコンの画面に映る自分の髪や顔色を見て暗いよりも明るい方がきれいに見えそうとか、インナーカラーが入っていたら可愛く見えそうとか、ちょっとした遊び心みたいな考えが多くの人たちにも浸透しましたよね。また振り子の原理と似ていて、それまでのトレンドであった寒色に飽きた反動で、逆に暖色に注目する美容師さんが増加しました。ヘアカタログとしても活用できるInstagramを介して、より幅広い年代の方に対して暖色のヘアがスピーディに広まったと分析しています」
── 確かにSNS、特にInstagramに関しては、特定の美容師さんから生まれたトレンドがほぼタイムラグなく広がる要因になっていますよね。暖色が人気というのはファッショントレンドとも関連しているんですか?
「もちろんです。今年の夏でいうと秋っぽいダルトーン(濁り、くすみのある色み)の服が多いなかで、そこに寒色のクスんだヘアカラーを合わせると顔色が悪く見えてしまう。だから髪色はオレンジや赤などの暖色にして、全体的にやわらかく見せているのかなと解釈していました」
コントラスト=明暗をきかせて、アクセサリー感覚で取り入れる
── 続いて、本題の秋冬シーズンに関するお話も聞かせてください。
「コントラスト、要は明暗のメリハリをより気軽に楽しめるスタイルが増えそうです。コントラストを大胆にきかせるとどうしてもハードルが高くなってしまうので、顔まわりの内側だけ明るくするフェイスフレーミング、または耳後ろに色を入れるイヤリングカラーや1、2本の毛流れに入れるアクセサリーカラーなどがおすすめです。個性的な髪型だけでなく、きれいめなヘアスタイルにも合いますよね」
── そういった取り入れ方ならファッションを選ぶこともなさそうで、例えば堅めの職業に就かれている方でも、文字通りアクセサリー感覚でより気軽に新しいスタイルを楽しめそうです。色みとしては引き続き暖色がおすすめですか?
「そうですね。ピンクやオレンジ、赤といった暖色をアクセントとしてきかせると、トレンド感を演出できると思います。とりわけ赤は、ファッションでもヘアでも秋冬シーズンの流行色。ただ、赤だとちょっとインパクトが強いなと思われる方は、肌や服にもなじみやすいやわらかいピンクを取り入れてもよさそうです。例えば、こちらのスタイル(写真1)は裾にローライトを入れているんですけど、これを濃いめの赤に変えても可愛いと思います。
1_HAIR DESIGN by AFLOAT
またこの2つのスタイル(写真2、3)は赤をソリッドに入れていて、モノトーンのファッションに対して色で遊ぶのも個性的でいいですよね。
2_HAIR DESIGN by VIEWS TOKYO
3_HAIR DESIGN by VIEWS TOKYO
暖色系ではないですけど、こちらのヘア(写真4)も黒とシアンのコントラストがきいていて、服とのバランスも合っています。まずは一部だけ取り入れてみてご自身に合うものを探っていくのも楽しいと思います。美容師さん に気軽に相談してみてはいかがでしょうか」
4_HAIR DESIGN by DaB
秋冬のトレンドカラーを楽しむには日頃のケアが欠かせない!
── コントラストをきかせたカラーや、赤にピンクといった暖色を取り入れたスタイルが秋冬シーズンのトレンドということですね。
「はい。そして、これらのトレンドカラーを楽しむために重要なのがスタイリング剤や日常のケアです。まずスタイリング剤は、せっかく好きなカラーリングをしたら、仕上げは艶やかに、色を吸い込まない(沈まない)アイテムを選ぶことをおすすめします。その点、『SEE/SAW』のオイルはしっかりと光を反射してカラーをきれいに見せてくれます。明暗のコントラストをきかせるのであれば、なおさら艶感はほしいですね。オイルなのにベタつかないのも魅力です」
── 光を反射して髪色を美しく見せるオイルですね。日頃のお手入れという視点では、シャンプー・トリートメントも大事になってきそうです。
「その通りです。長く色を楽しみたい、質感をキープしたいと考える方が多い一方、色落ちの過程までも楽しみたいという方も増えてきました。いずれにしてもカラーリングを楽しむには、ご自身の髪のコンディションや望みに合ったヘアケアアイテムでのお手入れが欠かせません。最近ではカラーシャンプーなども含め選択肢が幅広くなり迷われるかもしれません。そんな時は美容師さんに相談してみてくださいね」
TEXT_Yoshio Horikawa(TRYOUT)
PHOTO_Ryohei Obama(SIGNO)
STYLING_Yoko Irie(SIGNO)
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SEE/SAW
80mL/¥4,180
動きの美しいスタイルに。やわらかく立体感を魅せるクリアな艶。スタイルに合わせて、印象が際立つ透明感をつくります。
厳選された約60種の香り成分が織り成す、奥深く透明感のある香り。
*価格はメーカー希望小売価格(税込)です(お店によって異なる場合があります)
SEE/SAW
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まとまりの美しいスタイルに。やわらかく面を整えて魅せるクリアな艶。
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*価格はメーカー希望小売価格(税込)です(お店によって異なる場合があります)
edol
150mL/¥1,980
ハイトーンカラーで染めた髪の褪色をケアして、泡立ちよくすっきりと洗い上げる。自由に色を楽しむ、カラーシャンプー。
【Purple-Silky】ヘアカラー褪色後の黄ばみを抑えて、髪色をメンテナンス。
*価格はメーカー希望小売価格(税込)です(お店によって異なる場合があります)
edol
150mL/¥1,980
ハイトーンカラーで染めた髪の褪色をケアして、泡立ちよくすっきりと洗い上げる。自由に色を楽しむ、カラーシャンプー。
【Pop-Pink】ピンク系の色みを、一時的に髪へチャージ。
*価格はメーカー希望小売価格(税込)です(お店によって異なる場合があります)
edol
150mL/¥1,980
ハイトーンカラーで染めた髪の褪色をケアして、泡立ちよくすっきりと洗い上げる。自由に色を楽しむ、カラーシャンプー。
【Sheer-Silver】グレイッシュな色みを、一時的に髪へチャージ。
*価格はメーカー希望小売価格(税込)です(お店によって異なる場合があります)