トップページ トピックス 意外と知らないことが多い、シャンプーに関する疑問にプロが回答!
BEAUTY TIPSヘアケア

意外と知らないことが多い、シャンプーに関する疑問にプロが回答!

2023.10.18
意外と知らないことが多い、シャンプーに関する疑問にプロが回答!

物心がついた頃から毎日当たり前のようにしているけれど、知っているようで知らないことが多いシャンプー。成分は? 美容室シャンプーってどんなもの? 選び方のポイントは? などなど、シャンプーにまつわるアレコレをタカラベルモントの研究員に教えてもらいます!

このコンテンツはこのような人におすすめ!
  • シャンプーについて詳しく知りたい人。
  • 頭皮や髪の悩みを解消したい人。
  • 美容室シャンプーに興味がある人。
  • 自分に合ったシャンプーを見つけたい人。
タカラベルモント化粧品研究開発担当 水谷高志
タカラベルモント化粧品研究開発担当 水谷高志

2015年に入社後、ヘアカラー製品担当として理美容室で使用されるファッションカラー、グレイカラー、ヘアカラー補助剤などの製品開発に従事。その後、ヘアケア・スキンケア担当になり、現在はシャンプーやトリートメント、基礎化粧品を中心とした製品開発に携わる。これまで以上にお客様の声に耳を傾け、製品機能と市場ニーズがマッチしたヒット商品を生み出すため日々研究に精進する。

シャンプーは一日に何回するべき?

意外と知らないシャンプーの成分

── シャンプーの主な成分を教えてください。
「実は、構成要素としていちばん大きいのが水なんです。水にはシャンプーに入っている成分を毛髪に浸透させたり、その成分を均一に溶かしたりする役目があります。次に多くの割合を占めるのが界面活性剤と呼ばれる髪や頭皮の汚れを落とす洗浄成分で、その次が髪のキューティクルに関係してくる毛髪補修成分、あとはシャンプーの保存性を高めるための調整剤。これらが主な成分になります」

── 水の占める割合が多いんですね。初めて知りました。
「そうなんです。シャンプーに限らずトリートメント、あとは化粧水などスキンケア製品も水がメインの成分になるものが多いです」

事前に髪をしっかりと濡らす“予洗い”が大事

── これも素朴な疑問なんですけど、一度のシャンプーで2回シャンプーをする人もいると聞いたことがあります。1回目に少量でシャンプーをしてから、その後すぐに髪の長さに適した量でシャンプーをしていると。
「うちは例外を除いて一度に1回を推奨しています。その例外というのが肝になるんですけど、スタイリング剤、特に艶感やまとまりを出しやすいバームやオイルはほぼ油の組成になり、シャンプーの泡立ちが悪く、1回では油を落としきれない場合に2回をおすすめすることはあります。ただ、一日に何回もシャンプーをして頭皮から適度に出されている皮脂がすべて取られてしまうと、逆にもっと分泌しなければと頭皮が皮脂で過剰に覆われる状態になります。そうするとベタつきや頭皮トラブルの原因になるので、汗や大気中のホコリやチリを予洗いの段階でしっかり落とせば、その後のシャンプーの泡立ちもよくなりますよ」

── 予洗いというのはシャンプーの前にお湯だけで洗い流すということですよね?
「そうです。髪の毛って内側の方はお湯が浸透しにくいので、1、2分程度しっかりとコームや手ぐしでとかしながら濡らすことで、ある程度の汚れを落とせますし、シャンプーの泡立ちもよくなると思います」

シャンプーは夜にするのが基本!

── シャンプーの前の予洗いがポイントなんですね。夜ではなく、朝にシャンプーをすることについてはいかがでしょうか?
「朝にした方がすっきりするという考えはわかるんですけど、やっぱり夜にしっかり汚れを落としてほしいですね。夜のうちにメイクを落とさないと菌が繁殖してニキビに繋がるのと同じで、頭皮も汗や皮脂、スタイリング剤の油がついた状態でひと晩放置してしまうと頭皮環境は悪くなります。毛穴の詰まりや痒みといったトラブルの原因になりやいですしね」

シャンプーは一日に何回するべき?

美容室シャンプーってどんなもの?

ノンシリコンでマイルドな洗浄成分が特徴

── ドラッグストアやコスメショップなどのほかに、ヘアサロンでもシャンプーが販売されていますよね。この美容室シャンプーについても教えてください。
「美容室シャンプーは、ノンシリコンでマイルドな洗浄成分を使っているのが特徴の一つとして挙げられます。頭皮や髪の毛のコンディションが健やかに保たれ、スタイリングもしやすくなります。そもそも美容室シャンプーはサロンの施術メニューも念頭に置きながら開発していることもあり、カラーリングのケア性や色持ちもいいと思います。ヘアカラーをされている方は、より効果を感じていただけそうです。」

サロンで使うため泡質や香りにもこだわりあり

「あとサロンメニューでいうと、ヘッドスパでも使っていただけるよう泡質にこだわっているものもあります。やわらかくて泡持ちがよく、少しねっとりした粘質が特性と言えます。この泡質のよさというのは、先ほどの洗浄成分と毛髪補修成分の組み合わせによるところで大きく変わってきますね」

── なるほど。初めて耳にすることばかりなので、俄然興味が湧いてきます。洗浄成分、色持ち、泡質がいいということですね。
「それから香りも特徴に挙げられます。サロンの扉を開けて店内に入った時に、リラクゼーション効果を感じていただけるかも考えて作っています。うちではよりリラックスしていただけるよう、特別感のある香りに仕上げるために香料メーカーさんと一緒に開発しています」

── そういうこともあるんですね。美容室シャンプーって何となくいいんだろうなって思っていたけど、想像以上に奥が深そうですね。

美容室シャンプーってどんなもの?

ズバリ、シャンプー選びのポイントを教えて!

自分の頭皮や髪質に合っているかを基準に選ぶ

── シャンプー選びのポイントについてはいかがでしょうか? 自分に合っている、合っていないというのはどういった基準で選べばいいのかを知りたいです。
「ポイントとしては大きく2つあります。まず一つは頭皮に合っているかどうかという点。たとえ自分の髪質にちゃんと合ってトゥルントゥルンの質感になったとしても、痒みなどの頭皮トラブルが出てくると日常的には使えないですし、もっと重大な問題に発展しかねません」

── でも、実際に使ってみないとわからない、使ってみたら合わなかったというのは、消費者の視点で考えると避けたいところですよね……。
「わかります。一つの解決策として、例えば、頭皮が乾燥しやすい方や敏感肌の方にもおすすめの製品かどうかといった情報をHPに載せている製品もあるので、そこは判断基準になるのかなと思います」

── 確かに、わりと詳細な情報が書かれていることが多いので、シャンプー選びの参考になりそうです。一つは自分の頭皮に合っているかどうか、もう一つのポイントは髪質に合っているかどうか、ですかね?
「そうです。さらさらタイプ、しっとりタイプみたいに髪の質感で分けられているシャンプーが多いですが、それってどうしても人によって感じ方が違うので、しっくりこないこともあると思うんですよね。そこでおすすめしているのが、自分が抱えている髪質の悩みの原因を探り、そこから選ぶという方法です。クセ毛なのであれば、髪の毛が広がることに困っているのか、スタイリングしづらいことに困っているのかなど、もう一歩踏み込んで考えてみる。そうして悩みの原因を探ることで、クセ毛に対応した数あるシャンプーの中から選択肢を少しずつ狭めていけるので、より自分の髪質に合った製品に出合えると思います」

実はシャンプーも髪の質感を左右する!

── 髪質って、どちらかと言うとシャンプーよりもトリートメントが影響するものだと思っていました。イメージとしてはシャンプーで汚れを落として、トリートメントでさらさら、しっとりさせる。
「その通りです。ただ、シャンプーって皆さんが思われている以上に質感を左右するんですよ。開発者の視点から言うと、例えばシャンプーで汚れをしっかり落としすぎるとその後のトリートメントが過剰になじみすぎるとか、逆にマイルドすぎる成分で洗うと汚れが取れずにトリートメントに入っているシリコンが蓄積されることがあって。シャンプーの洗浄成分の選択によって、トリートメント後の質感が変わってくると考えています」

── シャンプーも髪の質感に影響すると。
「シャンプーは髪のベース作りや頭皮環境を整えるための土台、トリートメントはメイクアップ製品のようなイメージですね。こんなメイクがしたいけどこの土台じゃ難しいよね、みたいなことってあると思うんですよ。この土台を整えるのがシャンプーの役割になってくるんですね」

シャンプー・トリートメントはライン使いがおすすめ

── ちょうどトリートメントの話をしてもらいましたが、シャンプー・トリートメントはライン使いした方がいいのでしょうか?
「これもよくいただく質問で、我々メーカーとしては同じシリーズを使っていただきたいというのが大前提としてあります。いちばんの理由は、開発の際にシャンプーとトリートメントをセットで作り上げていくこともあります。どちらか片方だけだと、我々がお客様に感じていただきたい質感を表現できないこともあるので、基本的には一緒のブランド、シリーズを使っていただいた方がいいと思います。ただ、例えばこのトリートメントの重さが気に入っていて、シャンプーだけがどうしても合わないから変えたいというのは、同じブランドのものであれば個人的にはありかなと思っています」

── タカラベルモントだけでもたくさんのシリーズがありますもんね。
「そうですね、ラインナップの豊富さも美容室シャンプーの特徴です。数あるなかから自分の頭皮や髪質に合うかどうかを考えながら選択できるのも、美容室シャンプーのメリットだと思っています」

── なかなか自分の髪について客観視できない場合や、美容室シャンプーの種類が多すぎて選べないという時は、通っているヘアサロンに相談してみるのもよさそうですね。私も今日聞いた内容をもとに、美容師さんにアドバイスをもらいながらぴったりのシャンプーを見つけたいと思います!

ズバリ、シャンプー選びのポイントを教えて!

TEXT_Yoshio Horikawa(TRYOUT)
ILLUSTRATION_Sayaka Junta(TRYOUT)

記事内でご紹介したアイテムはこちら

SEE/SAW ヘア&スキャルプシャンプーB
SEE/SAW
250mL/¥3,850
根元から毛先までなめらかで、しなやかな質感に。透明感のある、やわらかな印象の艶髪へ導きます。
*価格はメーカー希望小売価格(税込)です(お店によって異なる場合があります)
ザ・モイ シャンプー メロウアウト
THE MOII
250mL/¥3,300
なめらかな濃密泡が汚れを吸着。
地肌から毛先までをうるおいで包みながら、硬化した髪と地肌をやさしくほぐします。
*価格はメーカー希望小売価格(税込)です(お店によって異なる場合があります)
ルベル ワン シャンプー モイスチュア
LebeL ONE
240mL/¥3,080 
頭皮をみずみずしく、つややかに潤う髪へ導きます。
*価格はメーカー希望小売価格(税込)です(お店によって異なる場合があります)
エステシモ セルサート イミュン シャンプー
ESTESSiMO
250mL/¥3,520
健やかでうるおいのある頭皮をめざしながら、カラー後でも艶やかな髪へと洗いあげます。
*価格はメーカー希望小売価格(税込)です(お店によって異なる場合があります)
ピトレティカ BS デューウィ シャンプー
pittoretiqua
240mL/¥3,300
頭皮のうるおいバランスを整えながら、髪を健やかに保つノンシリコンシャンプー。
きめ細かな泡がすみずみまで行き渡り、うるおいで包みながら洗い上げます。
*価格はメーカー希望小売価格(税込)です(お店によって異なる場合があります)